そこにあることは前から知っていたけど、すっ飛ばしてきた場所とか、
結構あります。
誰かと一緒に行くツーリングなら自分の興味関心だけで走りにくいのですが、
気ままなソロツーリングなら、そういうところに立ち寄るってことも簡単です。
久万高原町で、国道33号線から見える「旧山中家住宅」は、
気になっていたものの一つです。
ものはためし、ってことで立ち寄ってみました。
茅葺き屋根がなかなか。
もともとは、合併前の宇摩郡別子山村にあったものを譲り受けて移築・保存しているとのこと。
18世紀後半のもので、1970年に国の重要文化財に指定されたそうです。
今の時代、茅で屋根をふくなんてちょっと簡単ではないと思うんですよね。
久万高原町に限らず山村を走っていると、
昔は藁葺、茅葺きだった屋根が、トタンに変わってしまった姿を結構見かけます。
ご近所の方にお聞きしたら、高知から職人さんを呼んでふいているそうです。
この規則正しさが、風雨をしのぐ強さとと同時に、
美しさを作り出しているのかもしれません。
屋根の裏側は、茅・竹・柱・梁のコントラストが美しいです。
住宅の中には囲炉裏があって、適度に屋根をいぶすことで虫を退治したり乾燥させたり。
電化したら屋根の寿命も短くなるわけで、白川郷とかどんな生活なんでしょうね?
鉄製のやかん?でお湯を沸かすということは、
鉄分が溶け出て貧血しにくかった?
なんかの道具です。なんだろ?
稲を作って米を収穫し、藁で日用品をつくり、籾殻は堆肥にしたり…。
稲作文化、すごいなぁ。
日本人の色彩感覚と言えば、浮世絵とかそんなイメージが先に来るんですが、
山村の住宅の色彩はとてもシンプルな印象です。
その周囲に桜とか新緑とか紅葉とか雪とか、それでいて調和するってところが、
なかなかおもしろい気がします。