DABUROKU TOURING No.12発刊
東温市と久万高原町をつなぐ林道梅ヶ谷永子線を行くと井内峠隧道がある
棚田の写真を撮ろうとしたけど…
4時に目が覚めたものの、なんやかんやしているうちに5時半出発。松山市内から近い棚田で思いつくのは国道494号線・黒森峠越えの途中にある東温市河之内の棚田です。ここで写真を撮って、黒森峠を越えて久万高原町に入り、その先は何となく進もうということにしました。国道494号線に入ると…。
あっ!!!全面通行止め!!
一応、棚田のある河之内地区まで上がってみましたが、東側の山が太陽を隠していて今一つな感じです。黒森峠も越えられないのであきらめて、一つ西側の峠、井内峠(いうちとうげ)を越える途中にある井内の棚田に行こうかどうしようか。迷ったのは、5月の下旬、峠越えの林道梅ヶ谷永子線(途中までは県道210号線)が全面通行止めだったからです。う〜ん、まぁとりあえず、井内の棚田へ。
県道210号線に入ると、どこにも「通行止め」の案内がありません。おっしゃ!どちらかというと井内の棚田の方が好きかなぁ。気を良くして、どこかにいい場所ないかなあとずんずん上がっていくと、あ、林道に入ってしまった!坂道+隘路でのUターン、めんどい…。引き返す気力が失せてしまい、しゃ〜ない、このまま上がろうと腹を決めて井内峠越えへ。
林道梅ヶ谷永子線は、いたるところに「落石注意」の看板があります。実際、小石だけでなく、岩(道路は塞いでないけど)がいたるところに落ちているので、けっこう神経を使います。そんなとき滝に出くわすとちょっと気分が和みます。
琴の滝というらしい。全景よりこの辺の質感がいいなと思った
御来光の滝。同じ名前の滝は各地にあるね。日本人の自然に対する考え方がわかる気がする
井内峠隧道を久万高原町側から。右端に「登山口」とあるけど草ぼうぼう
表紙の写真は、登山する人が利用するらしい駐車スペースの端っこに望遠レンズとインターバル撮影するリモコンをつけたカメラで撮りました。一度反対側まで引き返し、こっちに戻ってくる時の絵ですが、追尾AFをどうやったらうまく効かせられるかよくわかりません。「味」のあるピンボケということにしました。
別ルートで天狗高原をめざしたら…
久万高原町に入ったところでどうしようかなぁと。そういえば、前回のツーリングで高知県仁淀川町の岩屋川渓谷に行った際、そこから四国カルストの天狗高原に行けるという案内があったのを思い出しました。その道を確認することにしました。
国道33号線を愛媛県から高知県に入ったところで最初に仁淀川に架かっている別枝大橋(べっしおおはし)を渡ります。
広角で撮ったらアメリカンぽい?
この地点から天狗高原まで15.4kmとあったような気がします。で、案内に従って岩屋川渓谷を通り過ぎ、ずんずん上がっていきます。この日は暑くなると予想されていましたが、標高があることと、まだ午前だし、川の傍を走るせいか、ひんやりした空気が川の流れに沿って降りてきて実に心地よいです。
しばら〜〜〜く走ると、道案内を発見。
むむ!「天狗高原」にテープで隠した跡がある!
剥がし損ねたのか、貼ったけど剥がれかけているのか…。え〜い、構うもんかぁ。直進じゃ〜〜〜〜!
はい残念…
一体どういうことなんでしょうね。行こうと思えば行ける、ゆるい「立入禁止」ですが、遵法精神旺盛なので、引き返すことにしました。
先ほどの分かれ道の所でパシャリ
人工物が自然とうまく調和した時は景観としてもいいものになる気がする
国道33号線まで引き返すと時間がもったいないので、「都・鳥形山」の案内に従って進むことにしました。鳥形山は石灰石の鉱山で、発破をドカンとやる山です。しばらく進むと…。
大引割(おおびきわり)・小引割(こびきわり)は、まだ見たことがない
「ツーリングマップル」は大引割・小引割のところに「地球の割れ目?巨大な岩の割れ目」とあります。うむ、ここまで来たら大引割へ!たしかこの道は林道だったと思います。綺麗に舗装されてはいるのですが…。
こんな看板が道の山側のいたるところにあります
このフェンスの向こう側に入らないようにということなので、気にせず行きたいのですが、あまりに多いのでどうしても不安になってしまう小心者です。しかもこの道は大小の落石が多くてまぁ緊張します。
どうやらここが大引割をめざす駐車場という所に到着しましたが、山の中を歩かないといけないようです。メッシュジャケットは黒。スズメバチは黒い服を着た人間に襲いかかると聞いたことがあります。蜂蜜をねらう熊の色だからとかなんとか。先に進むのを躊躇。とりあえずほんのちょっとだけ足を踏み入れると…。
どうやらここからも天狗高原に行けるみたい。徒歩だけどw
そしたら「ブ〜ン」と低い音。スズメバチかどうかはわかりませんが、退散!
龍馬の先を駆けた男 吉村虎太郎
そのまま国道439号線まで下りて梼原(ゆすはら)方面に行こうとしたら、高知県津野町の芳生野(よしうの)という地区で…。
いかつい幟が気になった
幕末の志士、吉村虎太郎(よしむらとらたろう)です。僕は初めて名前を聞きました。尊皇攘夷を掲げ脱藩。27歳で戦死。辞世の句「吉野山 風に乱るる もみじ葉は 我が打つ太刀の 血煙と見よ」を見てちょっと興味がわき、すぐ傍にある吉村虎太郎の生家に行ってみることにしました。
昨年、復元したそうです
津野町のホームページに吉村虎太郎の詳しい情報があるよ。
吉村虎太郎が愛用していたと伝えられる兜
受付をしているおばちゃんにお話を聞いた所、地元のみなさんが委託を受けて、ここを管理・運営しているとのこと。吉村虎太郎は庄屋の生まれだそうですが脱藩したことで両親はこの地に住めなくなり、いまの高知市内へと移り住んだそうです。人生いかに生きるべきか、あれもこれも矛盾しない人生って無理だわなぁと考えてしまうお話でした。
観光案内地図があったので見てみると、津野町は葉山風力発電所や四万十川の源流点がある町だと知りました。風力発電といえば、佐田岬半島や四国カルストでも美しい景観をつくっています。そういえば葉山の風車も遠目に見たことあるわぁと思い出し、おばちゃんに尋ねてみると、葉山風力発電所と四万十川の源流点は近いし道案内もちゃんとあるよとのこと。ということで、その2カ所を訪れてみることにしました。
葉山風力発電所 高知県津野町
おばちゃんに近道を教えてもらったのですが全く違う道を走ってしまい、かなり遠回り。出る必要のない国道197号線へ出てしまいました。国道からはいろんな道で葉山風力発電所へ上がれるようです。案内には「風の里」とあります。
約10kmぐらいの上り道。ツーリングライダーさんでいっぱいかなぁと思って上り始めましたが、車一台分の道。舗装林道みたいな感じかなぁ。標高1,000mの尾根に合計20基の風車が並んでいます。佐田岬半島や四国カルスト・姫鶴平のように快適にびゅ〜んと飛ばす道ではないせいか、国道197号線はツーリングライダーさんがたくさんでしたが、付近滞在中に出会ったのは車2台だけでした。
雲が次から次へと尾根を越えてゆきます。辺りが白くなったり晴れ渡ったり。
雲が晴れた!今だ!とパシャリ。9号機の場所から
風車の羽根がグルンと下りてきたら、まぁ焦ります
風車の下を走っていたら鳥形山を南側から見ることができました
採掘を重ねて200m低くなったそうです
西の端の20号機の場所からならもっとたくさんの風車が連なって見えます。風車から離れたからかどうかは分かりませんが、それまでゆっくり回っていた風車がいきなり速く回り始めると、その音の大きさと羽根の勢いの良さにかなりビビります。
さぁ次は四万十川の源流点だぁ!
四万十川源流点 高知県津野町
葉山風力発電所(風の里)を後にして四万十川源流点を目指します。風の里からそんなに離れてはいません。吉村虎太郎生家のおばちゃんの話によると、車を停めてから源流点まではちょっと歩かないといけないとのこと。どの道を走ったのかは覚えていませんが、道案内に従って進めば迷いません。
車両はここまで。徒歩25分!
おっと、「徒歩25分」。森の中を歩くのでスズメバチが怖い…。車でいらしていた年配のご夫婦に話を聞くと20分はかかったかなとのこと。う〜〜ん、う〜〜〜〜〜ん…。
妥協の一枚。源流点の手前、徒歩25分の場所で勘弁してください
この森の奥から四万十川が生まれています
この後は大川嶺に行こうと思っていましたが、空が怪しくなってきたのでおとなしく帰宅することに。家まで10分足らずのところで遠くに雷が見えて、やばいなぁと思ったのも束の間、ひどい夕立に遭い、びしょんこになりましたとさ。
この間の燃費。
前回のツーリング分…24.4km/L
今回のツーリングの途中分…22.1km/L
山を登りすぎかなぁ。でも、流れの良い国道すら最近ストレスになり始めています…。
こんばんは、この時期の早朝は気持ちいいツーリングができますね。うっすら明るくなる空とゆとりのある時間に旅のコンパスもたくさんの場所を示したでしょうね。
返信削除琴の滝、全景じゃなくてもこんなに素晴らしくとれるrideさんの腕前に驚きました。
こうたさん、コメントありがとうございます^^
削除どうもrideですwと、こうたさんに言われるままに、初めて自分のことをrideと呼んでみました。なんだか照れますね。本当は「rider」にしたかったのですがすでに取得済みだったためあきらめた結果なんです。
やっぱり早朝からのツーリングは気持ちいいいです。コンパスがぐるぐるあちこちを示した一日でした。
琴の滝、いつだったか通った時にはすぐそばの斜面が崩れたあとがあって、この日写真を撮る時も少し怖かったのですが、好奇心には勝てませんでした^^